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2012年2月15日 (水)

「たまゆらに」読後感

作品全体がリピート(趣旨が同じで何度も繰り返え)して、なかなか核心に進めず「イラつくな」と感じさせたが、どんでん返し的要素をはらんだフィニッシュでまあよしとしておこうかと, 思った。何が言いたかったかは読者諸兄に中身を読み体感してほしいと思う。

ちなみにタイトルの「たまゆら(玉響)は、勾玉同士が触れ合ってたてる微かな音のこと。転じて、「ほんのしばらくの間」「一瞬」、あるいは「かすか」を意味する古語。ただし『日葡辞書』には「草などに露の置く様」とある(Wiki)」。この本のタイトルが如何様な意味をなすのか、当方のけだるい脳みそでは答が見いだせ仕舞だった。

主人公・女棒手振りの朋乃が海辺橋上で拾った財布の中身五十両。
日本銀行金融研究所貨幣博物館のサイトによると、元文期を基準として賃金で1両=30~40万円、そば代金では1両=12~13万円、米量価では1両=約4万円、に相当するとの事である(Wiki)ように、時代により貨幣価値に差があるが、二百万円〜二千万円なのであろう。いずれにしても、朋乃が財布を届け出た先の自身番小屋では金高を見て目を剥くというような表現であるから、如何ほどかの額であったか想像したい。

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一力作品には江戸市井の暮らしや人の生業がライブで描かれてい、生き生きとした様子のペンタッチこそが、作品を読み進むエネルギーに昇華されている。読者を読み進ませる技術が光るのだ。であるが故に、本作品の全編に横たわるリピート筆致はちと、従来のエネルギーが不完全燃焼していると言っても致し方ないか。一力もの愛読の当方としては、誠に残念な思いを抱かせた読後感であった。

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